本研究では、Mooney顔(顔写真を白黒の2値画像にしたもの)を使用して、生後6ヶ月から1歳の乳児が顔を検出する能力を調査しました。
調査では、認識の難易度を変化させた4種類のMooney顔(認識が易しい、やや易しい、やや難しい、難しい)を乳児に提示しました。 その結果、生後6ヶ月から1歳の乳児は、認識が易しいおよびやや易しいMooney顔において顔を検出できることが明らかになりました。このことから、この時期の乳児はMooney顔から顔を検出する能力を持っており、その能力は今後さらに発達していく可能性が示唆されました。
Mooney顔を用いて顔検出の能力を調べることで、目鼻口などのパーツを一つのまとまりとして(顔として)認識する能力がいつ頃獲得されるかを解明できます。将来的には、顔認識に特異な特性を持つ発達障がいの早期発見や支援に役立つことが期待されています。

より詳しい説明は2024年のヨーロッパ視覚認知学会にて発表されたポスターをご覧ください!
(2025/10/10追記)
論文にもなりました!! 皆様のご協力のおかげです。ありがとうございます。