BOLDに登録くださっている方に3か月に一度のペースでメルマガをお送りしています。 メルマガの中身は現時点で募集中の調査と研究者によるコラムです。ここでは、その時の研究者のコラムをアーカイブしています。 それ以外の読み物も掲載することがあります。
◆ ご挨拶 ◆
同志社大学赤ちゃん学研究センターの加藤と申します。 皆様がBOLDへのご登録くださいまして、300名以上となりました。
これを機に、BOLDにご登録くださった皆さまに感謝の気持ちを込めて、 今後年4回のペースで実施中の調査についての近況報告や 赤ちゃん・こどもの発達に関する話題をお送りしようと思います。
今回は第1回目ということで、 BOLDの説明と目指すことについてお話ししようと思います。
BOLDは【Baby’s Online Live Database】の略で、 日本赤ちゃん学会ライブデータベース研究部会と 同志社大学赤ちゃん学センタ...
◆ BOLDコラム第2回 ◆
京都光華女子大学心理学科の大谷です。 日頃、BOLDの調査にご協力いただき、誠にありがとうございます。 私はこれまでに子どもの発達についての調査を行ってきました。身近なところでいうと、子どもは何歳くらいにじゃんけんの勝ち負けがわかるのかを調査したりしました。ちなみに、子どもは何歳くらいからじゃんけんをするようになると思いますか? 実は、子どもは2-3歳からじゃんけんをするようになります。一方で、じゃんけんの勝ち負けがわかるようになるのはもっと先で、平均的には4-5歳頃に理解できるようになります。ちょっと意外に思われたかもしれませんが、子どもは「じゃんけんが...
◆ BOLDコラム第3回 ◆
佛教大学教育学部臨床心理学科の箕浦です。 一年のうち昼間の長さが一番短いのは「冬至」ですが,一年のうち日の出が一番遅いのは1月初旬頃になるそうです。どうりで年が明けても朝の寒さが身にしみるわけですね。冬になるとみなさんは「日が短くなったなあ」と感じられたでしょうか。それとも「夜が長くなったなあ」と感じられたでしょうか。どちらも同じことのようですが、私が専門とするパーソナリティ心理学の視点からは大きな違いがあります。
明るく活動しやすい日中が短くなってしまった、と考えた人は「報酬の減少」を気にかけていると言えます。新し物好きで衝動買いをしがちな人や、初対...
◆ BOLDコラム第4回 ◆
同志社大学赤ちゃん学研究センターの入口です。 少しずつ暖かい日が多くなってきました。天気が良く暖かいと、お子さんと一緒にお散歩したり、公園に遊びに行ったりと外で過ごす機会も多くなることと思います。特に春は色とりどりの花が咲いて、目でも楽しめますね。
私は「赤ちゃんの色の好みは生まれつきあるのか?」という研究を2022年3月から昨年の10月まで実施し、これまで80名以上のお子さんと保護者の皆様にご参加いただきました。研究にご協力いただきました皆様には、心よりお礼申し上げます。本研究は、色の好みは生まれつきあるのかというテーマで、生後6ヶ月以上の赤ちゃんを...
◆ BOLDコラム第5回 ◆
お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所所属で、学部は心理学科、大学院は心理学コースを担当しております上原です。
近年、幅広い年代のお子さまに関する心配事としてよく耳にするのが、スマートフォンやSNSの利用です。そのような中、昨年、様々な画像や文章を作り出せる生成AIが大きな話題となりました。同じく昨年あたりから、メタバース教室やメタバース登校の取り組みも始まりました。今後、AIやメタバース、VRなどの技術が生活や教育現場に、より一層入り込んでくるのは確実です。SNSのあり方も大きく変わっていくでしょう。そうした技術にどう向き合っていけばよいのかは、社会...
◆ 発達心理学でもっとも有名な実験:アルバート坊や ◆
心理学を少しでも学んだ人ならば「アルバート坊や」と聞くと、「あぁ、あれね。授業でやったよ」と言うと思います。そして必ず「でもあれって、非道(ひど)い実験だよね。今だったら子どものトラウマになったらどうするの!非常識!と言われて実験すらさせてもらえなかったんじゃないかな」と続けるのではないでしょうか。
そう。これはまだ調査参加者の人権に対する意識がほとんど無い頃の赤ちゃん調査の物語です。誤解がないようにあわてて先回りをしてお伝えすると、今では調査参加者の人権が十分に尊重されているかどうかが、事前に厳しく審査されています(詳しくは...
◆ 赤ちゃんも魔法使いになりたい ◆
名古屋大学大学院情報学研究科の孟(もう)です。日頃より、BOLDの調査にご協力いただき、誠にありがとうございます。私は、人間関係を理解する能力や、他者とコミュニケーションを取る能力など、社会的な認知能力がいつから・どのように芽生えてくるのかについて研究しています。今回は、幼い頃から生まれる「憧れる心」について、少し考えてみたいと思います。
現実ではあり得ないことを魔法使いやスーパーマンが超能力でこなしているのを見ると、フィクションだと分かっていても、思わず「すごい!」と感嘆してしまうのではないでしょうか。特に子どもたちは、こうした超越的な存在に...
◆ 発達と世の中の見え方(言葉による世界の分節化) :赤ちゃん学とソシュール
むかしむかし、スイスにソシュールという言語学者がいました。 ある日彼は、言語の仕組みについてすごいことを思いつきました。 それまで言葉は世の中に存在するモノを指し示すためのラベルであると考えられてきました。たとえば、蝶(ちょう)という昆虫がいるから蝶という名前がついたというような。モノが先で、名前が後、という関係ですね。
でも、もしかしたら逆ではないか。つまり、名前がつくことが先で、その結果、対象が他のモノから分離し、浮き上がってくるというような関係。 たとえば、蝶という言葉があることで、蝶という昆虫が認...
◆ 赤ちゃんにも個人差がある ◆
佛教大学教育学部臨床心理学科の箕浦有希久です。日頃より、BOLDの調査にご協力いただき、誠にありがとうございます。
みなさんは「気質」という言葉をご存知ですか? 気質とは、お子さんが生まれながらに持つ個性の“初期値”のようなもので,成長とともにその子らしい個性へと発展していきます。例えば、笑顔が多い子や慎重で怖がりな子など、赤ちゃんの頃からそれぞれに違いがあります。これは親の育て方だけで決まるものではなく、もともと持っている性質がベースにあるのです。お子さんが笑いやすい、怖がりやすい、あるいは気持ちの切り替えが得意など、赤ちゃんの頃から見られる反応...
常葉大学保育学部の村上太郎です。保育者養成校と呼ばれる4年生大学で保育士や幼稚園教諭を目指す学生に発達心理学や相談支援に関する科目を主に担当しています。関心があるテーマは、乳幼児期のコミュニケーション能力、もっと言いますと「他者の心を理解する心」の発達について主に取り組んでいます。また、発達に遅れや偏りがみられる子どもへの支援、保護者の相談、保育所や幼稚園、子ども園などで先生方の相談や研修も行っています。
子どもが成長する過程で、ふとしたときに気づかされることがあります。「あれ、この子、こんなことできるようになってたんだ…」「前は泣いていた場面なのに、今日は落ち着いているなあ…」そんな...